「医療利用税」5%の導入を

2019/04/24

 消費税10%への増税時にも抜本的解決には至らず政治的決着で補填がなされるようであるが、今後の増税を視野に入れると、控除対象外消費税問題の解決のためには課税措置へ移行することが必要であると考える。
医療は消費ではなく消費税課税は適切でないとの議論も耳にするが、そのような観念論ではなく現実的な対応として非課税を続ける限り還付はあり得ないことを認識することが肝要である。「消費税制度」はエンドユーザーの負担なしには本来成り立たぬ制度であるのだから中間で支払った消費税の負担を求めるのはエンドユーザー以外にはあり得ない。
 名前を変え、負担率を食料品よりも更に低い税率で導入することで国民にも理解が得られやすいと考えられ、消費税との清算を可能にすることで控除対象外消費税の抜本的解決に繋がる。完全な目的税として医療利用税をすべて医療に投入することを担保すれば健保組合の負担分もすべて賄うことが可能(財源は約1.5兆円)であり、窓口負担相当分の医療利用税から控除対象外消費税の還付財源を手当てすることが可能となる。診療報酬では5%から8%へ引き上げられた時に明示された相当分を元へ戻すことで比較的分かりやすい対応となることが想定される。
 現状、最も重要なことはいかに理解を得やすい方法で「医療」も課税制度へ移行するかを考えることであり、もう待ったなしである。

神戸市 T.M.