これは悪夢か!
2009/02/19
小泉元首相が久しぶりにマスコミに登場した。郵政民営化に対して態度、発言がぶれる麻生首相をこき下ろし、与党で合意済みの定額給付金にけちをつけた挙句、さっさとロシアに旅立つという、見事なパフォーマンスを久しぶりに見せつけられた。一部マスコミはヒーローの登場のように報道し、元秘書官もテレビ出演するなど、一瞬の旋風が巻き起こった。ひょっとして支持率が低迷つづける麻生首相に代わって、小泉氏あるいは氏を崇拝する(ように振舞っている)某女性政治家などが登場し、ふたたび小泉・竹中路線が復活するのではないかという悪夢がよぎった。竹中氏は臆面もなく継続してマスコミに露出し、時には逆切れしながらも自身の正当性を主張し続けているし、小泉チルドレンも健在である(2名減、3名増で84名に増殖)。八代氏は現役教授を続けているし、宮内氏もお取り込み中ながら会長職を続けている。チームメンバーはみな健在なのである。また経済財政諮問鍵や規制改革会議もその地位を保っており、装置・仕掛けも残っている。
バブル後の長期不況を失われた10年と呼ぶが、5年間の小泉・竹中路線がもたらした社会の不安定性は今後どれくらい続くか判らない。日本に与えた損失は10年どころではないだろう。二度とあの時代に戻らないよう、細心の注意を払わなければならない。
( 神戸市 Y氏 )
[2009.02.19]