ポリオについて
2020/02/04
10月24日は世界ポリオデーですが、なぜ、この日が世界ポリオデーなのか?ご存知でしょうか?
ポリオワクチンを開発したジョナス・ソーク博士が、1914年10月24日に誕生したことを記念して、この日を世界ポリオデーとしたのです。1952年にソーク博士がポリオワクチンを開発したころ、アメリカでは、ポリオが大流行し、5万8千件の症例が報告され、3千145人が亡くなり、2万1269人に麻痺を残したのです。この時代には全世界で、50万人に上る人たちが手足が不自由になったり、命を落としたりしていました。
世界ポリオ根絶推進活動(GPEI)という、国際ロータリーをはじめとするパートナー団体と各国政府による、世界からポリオを撲滅することを使命とする官民共同のパートナーシップが発足しました。
そのGPEIを形成する主要なパートナー団体とは、
①世界保健機構(WHO)-「戦力担当」
②米国疾病対策センター(CDC)-「ウィルス対策担当」
③国際連合児童基金(UNICEF)-「予防接種担当」
④国際ロータリー-「アドボカシー活動担当」
⑤ビル&メリンダ・ゲイツ財団-「リソース担当」
で上記のそれぞれの役割分担があります。
最近ではポリオ蔓延国が、2018年にナイジェリアのポリオ発生が0になり、アフガニスタン、パキスタンの2か国のみとなりました。また、2019年10月24日には、3型の野生ポリオウィルスが根絶され、天然痘ウィルス、2015年の2型野生ポリオウィルスに続く3種類目の根絶となり、残るのが1型のポリオウィルスのみとなっております。このように着実な成果を上げておりますが、あとわずかというところが最も難しく、政情安定をしていない残りの2か国のポリオ絶滅になお一層の努力が必要と考えます。
参考までに過去3年間のポリオ発生数をお知らせしますと、アフガニスタン(2016年13例、2017年14例、2018年21例)、パキスタン(2016年20例、2017年8例、2018年12例)、ナイジェリア(2016年4例、2017年0例、2018年0例)となっております。