加入者の意見は聞いたの? 国保中央会さん
2007/02/01
平成18年12月に国民保険中央会が「高齢社会における医療報酬体系のあり方に関する研究会」の報告書を公表した。
それによると後期高齢者の医療は登録したかかりつけ医で診療から保健指導、リハビリ、終末期の看取りまでをおこなうこととしている。つまり、英国家庭医の人頭割制を後期高齢者に当てはめようというわけだ。報告書にはその効果として、これまでのフリーアクセスを制限することで病診機能が明確となり、効率的な医療が提供されると言っている。
ちょっと待ってくれ。英国の人頭割りによる家庭医制はフリーアクセスを制限して医療費の抑制には効果があるようだが、必ずしも国民がそれで満足はしていない。英国は元々医療を公費でまかなっているので、人頭割りの登録医制度は税財源による平等な医療サービスの提供という目的には合う。しかも、患者自己負担は原則として無い。しかし、わが国は主に保険料で医療をまかなっている。後期高齢者といえども保険料の徴収がついてくるし医療費の自己負担もある。
保険料を支払えば受ける医療について選択権が保証されるのは当然ではないのか。市町村国保は自治体が保険者だが加入者の意見は聞いたのか。効率優先の不便な制度は願い下げだ。
ツ黴(明石市 H氏)
[ 2007.02.01 ]