自民総裁選挙を迎えて
2003/09/11
9月9日朝、郵便物の中に自民党総裁選挙の投票用紙が届けられた。自民党総裁選挙は8日の告示、20日の投票に向けて小泉首相、藤井元運輸相、亀井前政調会長、高村元外相の4氏が立候補し、いよいよ選挙戦に突入した。自民党総裁は首相の座と直結し、自民党が続く限り我が国の将来を決めるので、今回の選挙は衆参議員選挙より大きな課題を持っていると言っても過言ではない。
小泉首相の政策決定の特徴は、従来の派閥に捕らわれない議員や民間人の閣僚への登用と財政諮問会議など、取り巻きによる内閣府と官僚の立案に終始していた。その結果は、医療保険制度においては平成14年度から実施された老人など患者の一部負担増加と医療機関の減収に結ぶ点数改正である。更に、小泉首相は構造改革路線として、規制緩和の中に医療特区として、株式会社や混合診療の導入と外国人医師の参入を掲げている。医療など社会保障の基本的な理念を検討しないで、利潤追求を目論むアメリカ型の管理医療をガムシャラに取り入れる特区の出現には断固として、反対しなければならない。
総裁選出は国会議員票の357票と党員票の300票、計657票で争われる。我々医師連盟の党員票は各県別の票と各候補の得票に積算されるが、私は我が国の社会保障と医療保険制度を真摯に考えることのできる候補に投票したい。
[ 2003.09.11 ]