尼崎市医師会役員・医政委員会勉強会

2017/05/25

尼崎市医師会役員・医政委員会勉強会

尼崎市医師連盟 会計監督者
兵庫県医師連盟 常任執行委員
鈴木克司

 兵庫県医師連盟の医政活動推進助成金の補助を得、会費制にて平成29年3月16日午後6時より、尼崎市浜田町の「京極」にて標記勉強会が開催されました。尼崎市医師会より黒田佳治会長(尼崎市医師連盟委員長)以下、橋本創副会長(同副委員長)、八田昌樹・杉安保宣・中川勝・中川純一・鈴木温各理事と監事の鈴木、医政委員会より横田芳郎委員長、さらに兵庫8区選出の中野洋昌衆議院議員(公明党)、黒川治県議会議員(自民党)、谷井勲兵庫県議会議員(公明党)、丸山孝宏尼崎市議会議員(新政会)、地元行政より山本光昭兵庫県健康福祉部医監、松田直人阪神南県民センター長が参集し、懇談しました。

今回は山本医監より「医療政策・医療経営の最近の話題について」と題して講演いただき、医師連盟推薦議員の皆様の理解を深めるために有意義であったと思います。山本医監講演では広島県で40年前に成功した公立みつぎ病院の試みに原点を有する地域包括ケアは、市町レベルという日常生活の最前線に救急時も想定して障害者・要介護者の生活を支える体制であることがまず確認されました。実現の背景として重要な病床数は地域医療計画では全病床数を対象にしているのに対し、地域医療構想では病床区分を対象としているとの違いがあること、必要病床数は高齢化の進行とともに変化すること、高齢社会の医療は命を延ばすだけでなく生活を支え死に寄り添うことも重視されるべきことなど、議員の皆様に是非認識いただきたい事項がわかりやすく伝えられました。後半は医師養成や他府県の医療機関運営の好事例、専門医制度の方向性などにも私見を交えて言及され、前日に出席された全国在宅医療会議での武久洋三日本慢性期医療協会会長の発言(在宅医療には多数の機関が関係するが、国民が第一に相談する先は行政・医師会で集約化がなされるべき)が紹介され、医師会の役割が再認識されたと思います。
終了後の懇談にてさらに深く山本医監と意見交換する参加者が多く、筆者らも尼崎市に要請している事項につき改めて市議と情報交換できた貴重な機会となりました。