骨太の方針2021年

2021/09/06

 菅政権は6月18日、2021年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。今回も、医療・社会保障費の自然増抑制を掲げた18年骨太方針と「同様の歳出改革努力を継続する」として、国が負担する社会保障関係費について22~24年度の3年間について、引き続き「実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びにおさめることを目指す方針」を継続するとした。長年の医療費抑制政策で疲弊した現場に、コロナ危機が直撃し、医療・社会保障の脆弱さが浮き彫りになったにもかかわらず、これまで同様に制度改悪を進める政府の姿勢は到底認められるものではない。また、コロナ医療支援削減、病床削減など医療提供体制を縮小させていくとともに、初診からのオンライン診療の恒久化、医師の診察を薬剤師(薬局)に委ねるリフィル処方箋の導入などを求めており、医師連盟としては容認できる内容ではない。医療・社会保障抑制路線を取る現政権には政治的介入が必要であり、医政活動の重要性を再認識すべきである。

(姫路市 M.M)